パンジーは、夫や息子と暮らす中年女性。いつも何かに苛立ち、身近な人々との衝突を繰り返している。配管工の夫や20代の無職の息子との関係もぎくしゃくする日々。しかし、対照的な性格の妹、シャンテルと母の日に亡き母の墓参りに行った時から、自分の秘められた気持ちと向き合う。その心の奥には、長年、家族に複雑な思いを抱えてきたパンジーの深い孤独や悲しみが浮かび上がってくる……。
現代のロンドンを舞台に、いつも怒りの感情をかかえた母親を主人公にした珠玉のヒューマンドラマが誕生した。問いかけられるのは、「人間とは?」、「家族とは?」、そして、「幸せとは何か?」――。監督はイギリスを代表する巨匠のマイク・リー。『秘密と嘘』がカンヌ映画祭でパルムドールを受賞し、日本のミニシアターでも大ヒットとなったが、この作品に出演したマリアンヌ・ジャン=バプティストと監督との奇跡の再会が実現した。
表現者として深みを増したふたりのタッグは、前作以上にパワフルな人物像を作り上げ、ジャン=バプティストは、この映画で数々の演技賞も獲得。作品自体も世界の映画祭で27の受賞・57のノミネートを果たし、批評サイト、ロッテントマトの支持率は驚異の95%。主人公の夫や息子、妹とのねじれた家族関係を見つめ、<笑い><涙><怒り>が交錯。やがて、一筋の希望が浮かび上がる人生賛歌が、日本の映画ファンの心を鷲づかみにする!
パンジーは、夫や息子と暮らす中年女性。いつも何かに苛立ち、身近な人々との衝突を繰り返している。配管工の夫や20代の無職の息子との関係もぎくしゃくする日々。しかし、対照的な性格の妹、シャンテルと母の日に亡き母の墓参りに行った時から、自分の秘められた気持ちと向き合う。その心の奥には、長年、家族に複雑な思いを抱えてきたパンジーの深い孤独や悲しみが浮かび上がってくる……。
マリアンヌ・ジャン=バティストの
“爆裂”演技
82歳マイク・リー監督による
キャリア屈指の傑作
ラストに至る感情の軌跡が胸を打つ
小さな日常に美しさを見出す
リーの職人技。
笑いと涙が交錯し、ペンジーの
苦しみと家族への思いに
深く共感させられる
2024年のベスト5。
最後まで観客を惹きつける力作
日常的な怒りと悲しみに
詩的な共感を伴わせ、
リアリズムと感情の
バランスが素晴らしい
堂々たるバプティストの演技に、
観る者は激しく胸を打つ
人間が持つ最も傷つきやすい感情を
掘り起こし、映し出し、
さらには希望と救いの
きらめきを輝かせながら、
ゆっくりとカタルシスへ向かっていく
怒りや憎しみだらけの
世界のための映画であり、
その世界に十分対抗できる
強力な力を有している
2024年の数少ない素晴らしい作品
惜しみなく、心を打たれる逸品
ジョン・ウォーターズ2024ベスト4
英サイト&サウンド誌2024ベスト5
英国を代表する巨匠のひとりであり、60年におよぶキャリアにおいて、これまで7回、アカデミー賞候補となり、3つの英国アカデミー賞(BAFTA)も獲得。カンヌ、ヴェネチア、ベルリンと3大国際映画祭での受賞歴もある。
1943年2月20日、イギリスのランカシャー州、サルフォードのグレーター・マンチェスター出身。名門の王立演劇学校では俳優としての訓練も受けたが、後にセントラル・スクール・オブ・アーツ・アンド・デザイン、ロンドン・スクール・オブ・フィルム・テクニック等で学ぶ。
最初は演劇界で活躍し、BBCなどでテレビ映画も手がけていた。劇場映画のデビュー作は71年の『ブリーク・モーメンツ』(日本未公開)。83年には無名時代のゲイリー・オールドマン、ティム・ロスが主演の青春ドラマ『ミーンタイム』(83、日本未公開)を撮り、ベルリン映画祭の読者審査員賞受賞、88年のホームドラマ『ビバ!ロンドン!ハイ・ホープス~キングス・クロスの気楽な人々』(88、日本ではビデオ公開)はヴェネチア映画祭の国際映画批評家協会賞受賞。人間の心の闇を見つめた『ネイキッド』(93)ではカンヌ映画祭の最優秀監督賞受賞。そして、96年の中年のシングルマザーの再出発を描いた『秘密と嘘』は同映画祭のパルムドール賞を受賞。アカデミー賞では、作品賞・監督賞など主要5部門にノミネートされ、英国アカデミー賞の英国映画賞と脚本賞も獲得。実力派監督としての評価を決定づける。
それまでホームドラマが多かったが、『トプシー・ターヴィー』(99、日本未公開)では、19世紀のオペレッタの創作コンビ、ギルバート&サリヴァンの活動に焦点を当て、歴史に踏み込んだ作品も手がけた。この作品はアカデミー賞の脚本賞候補となる。戦後の女性の知られざる歴史を見つめた『ヴェラ・ドレイク』(04)はヴェネチア映画祭金獅子賞と英国アカデミー賞の監督賞受賞。アカデミー賞の監督賞・脚本賞候補にもなっている。現代女性の日常を見つめた『ハッピー・ゴー・ラッキー』(08、DVD公開)、ある家族と周囲の人々との交流を描いた『家族の庭』(10)も、それぞれアカデミー脚本賞候補となる。
また、英国を代表する風景画家、ターナーの人生を見つめた『ターナー、光に愛を求めて』(14)ではカンヌ映画祭で好評を博した。『ピータールー マンチェスターの悲劇』(18)では19世紀の悪名高い虐殺事件を描き、ヴェネチア映画祭のヒューマン・ライツ・フィルム・ネットワーク賞受賞。6年ぶりの新作『ハード・トゥルース』では英国アカデミー賞の英国映画賞候補となる。英国アカデミー賞では95年にマイケル・バルコン賞、15年にはフェローシップ(生涯功労賞)も受賞している。
主人公のパンジー役で数々の演技賞を受賞。英国アカデミー賞の主演女優賞にもノミネートされている。
1967年4月26日、英国ロンドン出身。ロンドンの名門、王立演劇学校で学び、『尺には尺を』(94)の舞台でイアン・チャールソン賞候補となる。マイク・リー監督とは、93年の舞台『イッツ・ア・グレイト・ビッグ・シェイム』で組み、彼の映画『秘密と嘘』(96)で評価される。この作品でアカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞の助演女優賞候補となる。リー監督の『キャリア・ガールズ』(97)では音楽を担当。家族とアメリカに移住後はテレビシリーズ『WITHOUT A TRACE/FBI捜査官を追え!』(02~09)の捜査官役が好評を博す。テレビは他に『ブランド・スポット タトゥーの女』(15~16)、『ホームカミング』(18~)にも出演。その他の映画の出演作には『ロンドン・キルズ・ミー』(91)、『ザ・セル』(00)、『スパイ・ゲーム』(01)、『エンバー 失われた光の物語』(08)、『ティカーズ』(10)、『ロボコップ』(14)、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(14)、『ピーター・ラビット』(18)、『ファブリック』(18・映画祭上映)、『クリスマス・ウォーズ』(20)等がある。